第18回 9年目のわたし(98.07.20)

 私は高校に入学してから「私」という一人称を使うことになりました。くだけたときには「あたし」というようになっています。

 まあしかし、一人称を何にするか、ということで迷う言語というのはかなり少ない。アルファベット系言語のほとんどは 'I' に相当する単語ひとつでほとんど決まりだろうから。

 ところが。日本では少なくとも「僕」「俺」「私」の3択があって、公的には「私」…わたくし、か、というのがあって、「自分」という人もいて、「わし」というのもまだ「とてもめずらしい」という領域ではないだろうし。関西では「うち」「わて」あたりもまだまだ現役だろうし。さすがに我が輩、予、あちき、おいどん、拙者、あたりになるとあやしいが。

 いや、凄い。

 んでもって。わたしはどしても「俺」にしても「僕」にしても違和感があったので、高校生になると同時に「私」と言うようになりました。男子中学生が「わたし」って言うのに比べて、男子高校生が「私」って言うなら「ちょっと変」ですむしね。はい。

 ま、しかしこの一人称という奴、私は結構使い分けているんですね。シチュエーションで。少なくとも、候補に「わたし」「あたし」「ぼく」「おれ」の4つがある。普通、使い分けるとしたら「仕事用」と「プライベート」なんだけれど。私の場合はいつでも使い分けている気がする。そういう人って、あんまりいないみたいだけど。

 余談。まわりに、「自分」という言葉を一人称に使う人と、二人称に使う人がいるんだけど、どっちもしっくりこない。この言葉だけはぴんときませんねえ。「自分はこう思う」とか、「自分はどう思うの」とか。いずれ慣れるのかなあ。

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