第65回「コーヒータイム」(01.02.05)

コーヒーはかなり好きだ。あらゆる飲み物の中でトップ3に入る。対抗はビールと日本酒か。それでも、私はお酒がそれほど強いわけではないので、一番飲むことが多いのはコーヒーであろう。

コーヒーは通常ブラックで飲む。砂糖の甘さとクリームのなめらかさ、そこに重なる苦く香ばしい香り――そういうコーヒーも嫌いではないが、やはりここはブラックであろう。酸味が強い系統のは豆はそれほど好きではない。きりっとした苦み、すっきりした後口のコーヒーが良い。

アイスコーヒーも良い。最近行きつけのケーキ屋さんでは、いつもアイスコーヒーだ。冬の寒い時期でも、いや、冬の寒い時期だからこそアイスコーヒーはよい。過剰気味の暖房の中で飲むアイスコーヒーは格別だ。この店のアイスコーヒーは美味しい。イタリア式のあの機械でがーっとやる(中でどういうことをしているのかは実はよく知らない)コーヒーなのだが、そのせいかここのアイスコーヒーはコーヒーらしい味がする。

カフェ・ロワイヤルも味わい深い。角砂糖にブランデーを振りかけ、マッチで火をつける。ここは誰がなんと言おうとマッチだ。ライターも却下、チャッカマンなどもってのほかだ。照明には贅沢は言わないが、ろうそくの光だとちょっと嬉しい。これは雰囲気を飲むものだから。最後にそっとブランデーを注ぐ。あくまでそっとだ。注いだ後、さっと1回かき混ぜる。ここでふわっと香りが立つ。文字通りむせるようなブランデーの香り。ベースとしてしっかりと主張するコーヒー。これが私にとってのカフェ・ロワイヤルだ。

缶コーヒーも嫌いではない。一番良いのはブラックのコーヒーか。どうやって保存の問題をクリアしているのかは知らないが、ブラックの缶コーヒーが出回るようになったのは嬉しい。香りがたつ、とは言えないが、香りがする、とはいえなくもない。100円ちょっとであれば不満はない。どうせ甘いコーヒーを飲むのであればマックスコーヒーだ。いまはジョージアマックスというらしいこのコーヒー、とんでもなく甘い。キャラメルコーヒー、というのが正しい表現であろう。世間ではどちらかというとイロモノドリンクとして認知されているこの製品だが、私はこの製品がもっとも流通している千葉県南部に生息していたため、子供の頃は日常的に愛飲していたのだ。――もっとも、大学生のころに数年ぶりに飲んで、その甘さに絶句したのも確かだが。

そんな私の前に今あるのが、ロシアンコーヒーなるシロモノだ。これは許し難い。せめて蜂蜜であれば可能性があったかもしれない。しかし。しかし。イチゴジャムではいかん。苺の酸味――パンとの組み合わせでは至福の香り――とコーヒーの酸味の組み合わせは、まさしく「だ・い・な・し (c)おばけのホーリーエンディングテーマ」である。なまじコーヒー、ジャム単体では絶品であることが腹立たしい。しかし何にもまして腹立たしいのは、自分でつくったことにある。

さらに腹立たしいことに、忌まわしい後味とともに調べてみたら、「ロシアンコーヒー」なるものは既に実在していた。「ロシアンティー」の製法とは関係ない、独立した飲み物である。「モカ・ジャワ」の別名だそうな──それなら知っている。ココアかチョコレートシロップを入れた甘いコーヒーに、ごってりと生クリームをのせたものだ。──これを飲むならカフェ・モカをのむ。

――さて、誰に飲ませよう。


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