小山田いく

 たぶん、代表作は少年チャンピオンで10年ちょっと前に連載していた「すくらっぷぶっく」。この人の漫画も好きで、だいたいの単行本は入手しています。この人の基本的な姿勢は「自然を大事にする気持ち」です。あと、「いたずら好きな子供」というのもあるかも。

「すくらっぷぶっく」

 中学校。ラブコメ。まあ、ラブコメのはしりの一つ、といってしまっていいだろう。といっても、私としてはギャグ的なおもしろさの方が勝っていると思うけど。今の時代のギャグとしてはともかく、強烈なおもしろさを持っていた漫画なのは確か。「恐怖の板ガラス」とか。ギャグとしてのおもしろさ、では「ぶるうピーター」もなかなか。

 ラブコメとしては、組み合わせのうまさ。あえて似たもの同士をくっつけないのがうまい、と思います。

「迷い家ステーション」

 5巻で中途半端に終わっちゃったんだけど、雰囲気はとっても好きな漫画です。舞台は田舎の単線の駅。ここの蕎麦には惹かれるものがあるなあ。もうちょっとみてみたかった漫画ではある。どうみても打ち切り的におわっちゃったからね。

「マリオネット師」

 これはこの人の漫画としては異色。主人公はスリだし、暗いし、屈折しているし。あんまりほのぼのしてないし。それでも、妙に魅力のある漫画です。「人形でスリをする」っていうのがものすごくばかばかしいんだけど、それでもそこに「うそっぽさ」以外のものを感じさせてしまったので作者の勝ち。

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