あだち充

えっと。どの漫画も同じキャラクター…同じ役者、というスタイルをここまではっきりと実行している漫画家は珍しいと思う。絵柄も本当に昔から変わらないしねえ。そんでもって、間のつくりかたがとってもうまいと思います。肩すかし、というおとしかたもう許せてしまううまさを持っています。んでもって、本当に深刻な事件だとあっさりと話を進めるのもこの人の持ち味。

H2

小学館サンデーコミックス、現在27巻、連載中。

えっと。「みゆき」の時は男一人女二人で、まあだいたい想像はついていて、「スローステップ」の時は女一人男三人で、まあ苦しいなりに想像はついていて、今回は男二人女二人で、まあやっぱり想像はついている、と。でもって男二人は野球のスター投手とスター打者、と。

まあわかりやすいほどに王道の構成で、あだち充の最長連載となりました。タッチを越える長さになるとはなあ。まあ、あだち充の持ち味は十二分にででいます。しかし、犬が常にパンチなのはすごいよなあ。

とりあえず、夏の甲子園でどうなるかですね。この人、直接対決をはっきり書いたことがないだけに、是非二人の甲子園での対戦を書いてみてほしいですな。

ラフ(あだち充)

小学館サンデーコミックス全12巻。

「タッチ」が代表作のあだち充から1つ。これは水泳が舞台で、ヒーローとヒロイン(こてこてな表現だな)である圭介と亜美の家は和菓子屋の商売敵。

この人の特徴といえば、思わせぶりなシーンやセリフを山ほどいれて、結論は出さない(あるいはだしても間接的に)、というスタイルでしょう。僕はこのスタイル、好きですけどね。

で、ラフは、商売敵、父親、いろいろな意味でライバルとしての存在のおにいちゃん、これらの存在が無理無くかみ合っていていいと思います。一番話に無理がない。あと、かなり早いうちから二人がお互いに好意を持っていて、予定調和の感じが強いのですが、それがこの漫画の場合美点になっています。

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